箏(琴)の楽器解説

2016/11/09

楽器の特徴

大きさは約6尺(182cm)で、箏は桐の木で出来ています。上面と両側面は一つの材をくりぬき、下面だけ別材を張り合わせる構造です。
内部は空洞で、下面に共鳴のための穴があります。
表面は熱したコテで焼き、独特の色合いを出しています。
表面の木目の美しさで価格が変わります。

内部には「綾杉」と呼ばれる細工が施されており、削り方次第で音色や音量に影響します。
実は生田流と山田流で楽器が違い、生田流の楽器は「楽箏」(雅楽の箏)の形をかなり残していて、俗箏として改良を加えられた山田流式の方が音量が大きく豊かな音色なので、現在製作されている箏は一部を除いてほとんどが山田流式の箏です

柱(じ)と絃と爪

柱(じ)と呼ばれる支柱を用いて張りを調節して、音程を作ります。
絃の数は13本で座った時奥の絃から一、二、三~十、斗(と)、為(い)、巾(きん)と数えます。
絃は本来絹の糸ですが、特性の違い(張力が強く余韻が長い)や耐久性、価格の面から近年はテトロン(ポリエステル等の科学繊維)が使用される事が多いです。
親指、人差し指、中指に「爪」をはめ、絃を弾き音を出します。
この爪は生田流と山田流で違い、生田流は角爪、山田爪は丸爪と呼ばれています。
参考「箏(琴)の歴史」

箏は伝説上の生き物「龍」に見立てられ名前がつけられています。
楽器を弾く側を「龍頭」、逆側が「龍尾」等と各名称がつけられています。

-箏(琴), 箏(琴)の基本