箏手付
読み:ことてつけ
箏手付(ことてつけ)とは、地歌など、もともと三味線を中心に作られた曲に、合奏用の箏のパートを新たに作り加えることです。また、そのようにして付けられた箏の旋律自体を指す場合もあります。
箏のパートは三味線の旋律をそのまま重ねるのではなく、対旋律や装飾的な動き、間を補う音型などを用いて作られることが多く、三味線や歌と組み合わさることで、曲に立体感や華やかさを与えます。これは、元の曲を残しながら別の旋律を加える「手付」の一種です。
江戸時代には、地歌の三味線曲に箏手付を行って合奏することが盛んになり、地歌と箏曲が結び付いた音楽文化の発展に大きな役割を果たしました。たとえば、菊岡検校作曲の《茶音頭》には、八重崎検校が箏手付を行っています。